塗装のようで塗装でない

 塗装にアルマイト、着色方法は多々ありますが少し前から気になっていた「セラミックコーティング」の着色実験を始めています。
母材が樹脂の場合や形状、仕上がり方法などを検討して仕上げる必要がありますがカルカッタのように元々がアルマイト仕上げである場合や純正ハンドル、キャスコンノブなどにはかなり有効な着色方法かと思われます。その「セラミックコーティング」の塗膜強度ですが、しっかりした下処理と着色工程ができていればお世辞なしに爪を思いっきり立てても全く剥がれる気配がないくらい強固な塗膜が出来上がります。もちろんカッターや金属片などで擦ったり思いっきり打撃を加えれば凹んだり塗膜が割れたりすると思いますがそれはアルマイトでもその他塗装でも同じ事なのでまぁ問題なし。
 ひとつ問題なのは「強固な塗膜を得るには規定の膜圧で塗らねばならない事」なのですがこれがちょっとむずい、というかウレタン塗装やラッカー塗装のようにリターダーや遅乾剤がないのでリールのような複雑な形状のものは、塗り肌を揃えるには塗装順や塗り方をよく考えてから塗る必要があります。ひと通り全体塗った後に塗肌の悪いところを整えようとすると塗膜が厚くなりすぎて適切な塗膜強度が得られないのでこのあたりは慣れが必要かと。コーティング剤自体も高いので使う場面や素材も選びそうですが、まぁ施工できないよりはできたほうが絶対いいでしょって事でカルコンやその他金属パーツへの着色からサンプル仕上げていってます。実用化までもう少々お待ちください。